長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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わかりやすさ

びっくりした。辛勝かと思っていたら圧勝だった。1986年の同日選以来の大勝利。ほんの1ケ月前には、今解散したら自民党が大変なことになる、みたいに言われていたのに、蓋を開けてみればビックリ。これで参院の否決は衆院でひっくり返せるようになったので、小泉さんにしてみれば、参院は郵政民営化法案を否決してくれてありがとう、って格好で、結果的にやけくそでも自爆でもなんでもなかったことになる。
選挙結果が特にはっきりしていたのは都市部だった。民主党は惨敗で、比例で復活できない候補者が目立っていたが、北海道や新潟あたりでは善戦しているのが微妙である。そういう対立軸になっていくのか。
自民党は「改革の前進か、後退か」のわかりやすいアピールが国民に高く評価された訳で、抵抗勢力は一掃、もう戦う相手も壊す対象も見えにくくなった。劇場型政治は観客の熱が冷めるのも早いだろうから、それなりの緊張は強いられる筈である。折角投票率も上がったのだし、国民の監視も強まらねばならない。
86年の圧勝は、翌年の竹下内閣になってのリクルート事件発覚、89年の消費税導入を経て、同年の参院選挙での土井社会党の躍進、自民大敗、93年の自民野党化、につながった。今回も来年までの小泉さんの任期後の増税や年金、憲法改正が話題になりつつ2007年の参院選挙に向かうのか。ポスト小泉はどんな人が出てくるのだろう。「わかりやすさ」の力を思い知らされた選挙だった。
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by phasegawa | 2005-09-12 06:53 | diary

1:20'38"

17:30~。気温29-28℃。往路29'58"、復路29'04"。最初に台東区役所までトロトロ往復21:36かけて不在者投票に行く。明日は妻がゴルフなので私は終日留守番なのだ。劇場型選挙にすっかり踊らされる走る浮動票の私だが、ウチの選挙区は脱党派も刺客もいなくて地味だった。どうせ上位の二人は選挙区でどっちが勝っても片方は比例区で救われるのだ。
夕暮れ後のrunは久し振り。永代橋のライトアップが結構綺麗なことに気付かされる。ヨーロッパの街みたいだ。そういえば、近年は夜の河畔をぶらつくことなど、海外出張でもしないとないかも知れない。隣の清洲橋はこちらの写真は綺麗なんだけど、肉眼だと幻想的な永代橋とは対照的にデパートの屋上のビアガーデンみたいな生活感がした。路上生活者の脇を駆け抜ける肥えた鼠を横目に、足元が暗いのでミミズや蟹をぐにゅっと踏ん付けたらやだなあと考え続けていた。新川公園付近ではどこの流派か知らないが、正座してオヒャラーと能管を吹いている女性がいた。
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by phasegawa | 2005-09-11 00:02 | run
昨夜は東京タワーも白くなった。カッコいいなあ。なにせ2ケ月で200万個も出荷したというのだから、6億円の市場を作ったのである。サニーサイドアップは大した企業だ。次原社長はあっけらかんと言う。
「このプロジェクトの新しいところは、販売で得た利益を直接寄付するのではなく、製作費や流通費もキチンとだした上で、残りを貧困撲滅のための啓発・広報活動やロビー活動などの費用に充てていくという面です。その考え方は私にとって新鮮だったし、納得のいくものでした。」(こちらから引用)

前のエントリで紹介した映画もそうなのだが、普段の想像を超えた圧倒的なインパクトを与えられると、人は通常の判断力なら疑問に思うことでも、ストンと腑に落ちてしまう。突然余命2ケ月と宣告されたら何したってアリ、テロで何千人も死んだら戦争を仕掛けたってアリ、3秒に1人死ぬ事実を突きつけられたら300円の買物なんて全然アリ、なのである。

こういう、もやもやしている消費者の頭にスパッと切り込み、消費者の思考のスイッチを切り替えさせるというか、麻痺させて位置をずらせるというかするのが、たぶんマーケティングで問われる手腕なのだ。
今日は「世界のためにアクションしてみよう!」と心から思って暑い中イベントに参加する人がいるのだろう。今夜もライトアップされるという東京タワーの周辺で、「僕達の想いが届くといいね。」と肩寄せあって語るカップルがいるのかも知れない。そうした純粋な善意の行動に対して、踊らされるのは愚かだ、みたいなことを言ってはいけない。スーパー有名人達に俺たちゃノーギャラよ、とすごまれたらお疲れ様ですと言うしかない。だってカッコいいんだもの。

私のほっとけない気分については本家白サイトの姉妹編みたいな赤サイトの紹介にとどめ、サニーサイドアップの商売の大胆さと巧みさに賛辞を贈りたい。白サイトには昨日タイミングよく小泉さんのニュースも登場していた。選挙にしろ、商売にしろ、マーケティングが勝負を分ける時代になっている。
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by phasegawa | 2005-09-10 14:13 | diary
すっぴんで可愛く、強い女は、他に何もいらない。
余命2ケ月と宣告されても黙ってやるべきことをリストアップし、淡々とこなせる主人公は魅力的に描かれていた。なので、癌の末期のボロボロな身体や苦痛に顔をゆがめる壮絶シーンがないことも、最後まで自分の思惑通りに事を進めようとするわがまま放題であったこともとやかく言うまい。良き夫がいながらなぜ不倫に走る、と疑問視する声があったが、それを意識させないほどに場面場面は美しくスマートだし、むしろ育児やマンネリ化した日常の全てから解き放たれたい欲望には自然に共感させられる。17歳で初キスした男とすぐ結婚、2児出産、トレーラー暮らし、父親は監獄、男は求職中、といった具合で充分過ぎるほど駆け足で息の抜けない23年間の人生という設定なのだし。原題は"My life without me"。ピンクのパッケージが上手い。

私だったら、どんなリストを用意するだろう。
さしあたり、墓は新調したばかりだし、棺桶に入れてもらいたい物は妻に伝えた。

彼女がその晩、喫茶店で書いたメモ。

THINGS TO DO BEFORE I DIE
1. Tell my daughters I love them several times a day.
2. Find Don a new wife who the girls like.
3. Record birthday message for the girls every year until they're 18.
4. Go to the Whalebay Beach together and have a big picnic.
5. Smoke and Drink as much as I want.
6. Say what I'm thinking.
7. Make love with other men to see what it is like.
8. Make someone fall in love with me.
9. Go and see Dad in Jail.
10. Get some false nails. (and do something with my hair)

しかし、いざ死を前にして本当にメイクラブに夢中になりたくなるんだろうか。実際はそれどころじゃないんじゃないか。癌だったからまだいいとして、AIDSみたいに伝染る病気だったら相当怖い存在だ。考えてみると、突然の死期宣告という実はあまり実感の沸かない設定を持ち出すことで、いつ死ぬかわからないんだから今不倫したっていいのよ、今機会がなくても死ぬまでにはいつかチャンスはあるわよ、死ぬ気になったらいつでもなんでも願いは叶うのよ、と現世を享楽的に生きようとする観る者を肯定し、励ましてくれる映画にも思えてくる。
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by phasegawa | 2005-09-09 23:57 | review

機種変する

携帯電話を変えた。これ。4機目になる。私のケータイに対する好みははっきりしていて、なにしろ小さいのが理想である。一番長く使っていたこれまでのJ-phoneのP51は83gだった。vodafoneはデカイ図体ばっかりで、軽めの躯体が出てきそうもないので、もう見切りをつけてdocomoのpreminiにしようかなどとも考えていたのだが、3Gで海外で使えて107gなら、乗り換えてみるかと思ったのだ。

なんで小さいケータイがいいかというと、単に滅多に使わないので、邪魔にならない大きさがいいからである。カメラもインターネットも使わない。メールだけ、たまに妻に「めしある?」と送信したりするが、受信するのは95%はスパムということもあり、スパムでない要件メールは大抵見逃している。電話自体周囲の人がよく着信チェックをしているので、私も釣られて自身のケータイを見る習慣はあるにはあるのだが、着信がないのが普通なので、本当に着信があっても気がつくまでに時間がかかることが多い。ITに関わる仕事のくせにそんな調子だから、テレビもゲームもGPSも着うたもおサイフも全然使いこなせそうもない。

個人的な生活の特徴としては、週に一度走っており、また公衆電話もない人気がない場所をスタコラ行くことがあるので、電話以外の機能はなくていいから、ケータイがホワイトバンドくらいに軽く身につけやすかったらいいのにと思う。が、アスリート向けの腕時計や携帯音楽プレーヤーは相当改良が加えられ、進化してきているように思えるのに、ケータイの場合は機能を減らすと、即シルバー向け製品に行き着くみたいなところがある。メーカーにはもっと細かなマーケティングをして欲しいところだ。

もともと電話の習慣があまりない人間だったから、世間での普及が始まっても、あまりケータイの保有に関心は無かった。自身の携帯電話1号機は、会社を創業した6年半前に、安藤さんから「いい加減、こういう時代になったんだから、持っとってください。」と言われてIDOのCDMA-Oneを手渡されたことに始まる。確か、安藤、鷹見、長谷川と電話番号は連番だった記憶がある。

しかし、この6~7年で随分風景が変わったものだ。帰宅時の電車の社内では、向かいの席でも両隣の席でも、立っている人でも、自分の視界に入る人々10人位が皆一様に折畳み式のケータイを開いて見入っていたりする。考えてみれば、人類史上例のない不思議な光景であるかも知れない。いや、どこかで見た気がする。ずっと昔の時代に。そうだ、こういう人だ。
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by phasegawa | 2005-09-06 07:05 | diary

区の回答

5月末に台東区に嘆願書を出していたのだが、その返事が区長と教育長名で届いていた。いくつかのメリットなども提案していたつもりだったのだが、特に顧みられたようでもなく、まったく手応えのない回答でがっかりさせられた。行政側としても、区政が変わるかのような期待を安易に区民に持たせることで要求がエスカレートしては面倒、と思ってあえて無味乾燥な対応をするものなのだろうか。先週会ったベンチャーキャピタル業の先輩、Aさんは、今起業のチャンスがあるのは保育サービス、と言っていた。私も同感である。
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by phasegawa | 2005-09-05 02:51 | diary

雨のち晴れ

b0051385_23191951.jpg自宅のベランダから見る昨年落成したバンダイ本社ビル。
豪雨の14:41[上]と日が射してきた15:43[下]。
会社のロゴ作成は松永真さん。その出来に気を良くしたバンダイは「シン・マツナガ専用ザク」なるモビルスーツまで商品化する。
今月ナムコと合併するからこのロゴも今が見納めか。
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by phasegawa | 2005-09-04 23:41 | diary

58'10"

10:30-11:30、気温32℃。往路28'44"、復路29'26"。9月になったというのに、アヅイ。気温が30℃を超えられると、もうどうしようもなくつらい。1998年に気温30℃を越すタイのバンコクで2:21'47"という当時の日本新記録を出した高橋尚子の化け物ぶりに想いを馳せる。(参考)

化け物のパワーを引き出した、小出監督は言う。
「誰が何を言っても、自分でひとつ失敗するよりも実りあることなんてないんだよ。とにかく、指導の枠をはめない、選手を枠にはめない。こっちは選手が気持ちよく走れることだけを考える。」
「よく水飲み場に馬は連れて行っても水を飲ませることはできない、っていうでしょ。あれは間違い。うまい水をおいしく飲ませてやることを考えれば、馬はどんどん飲むんだよ。自分は選手と水飲み場に行って、おいしく水を飲ませてやる、それを仕事にしているからね。」

乗せ上手にうまく乗せられて化け物と化した彼女だったが、前回アテネ五輪は落選し、今年は遂に10年間指導を受けてきた監督とも決別した。11月の東京国際に出るそうで、マスコミに好奇の目で追われる中、どこまでセルフコントロールができるだろう。2008年の北京五輪にも意欲的らしいが、その時、彼女は今の私と同じ36歳。国民栄誉賞を取ったとはいえ、走るだけが人生でもない。はたして彼女は自分の身体とどんな対話を重ねてゆくのだろう。
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by phasegawa | 2005-09-03 17:47 | run

新聞記者の人

先日の記者クラブでの党首討論の一部をテレビのニュースで見たが、党首同士の応酬よりも、ベテラン記者から小泉さんに対する質問の口調の烈しさに驚いた。もっとも、相変わらずのらりくらりの小泉さんに対して、ギリギリと鋭く切り込んだり、どやしつけたりしたい人の気持が私にも理解できなくはなく、岡田さん以上に小泉さんをたじろがせる厳しい質問に興味をそそられたのは事実である。

しかし、為替王さんは、記者たちが「高圧的で態度が悪く」「質問内容もあまりに稚拙」と冷ややかに評していた。確かに、「(刺客を送り込んで)心は痛まなかったか?」、「自身が納得するまで解散を続けるのか?」といった質問の回答を聞いたから、国民にとって何か貴重な情報が得られるという訳ではない。むしろ、記者の追及に首相がしどろもどろになったり、言葉を失う様にこそ、為替王さんではなく、私のような野次馬視聴者が見て溜飲が下がる思いを味わえるだけのことかも知れない。

国民の民度を反映するのが政治家であると言われるが、国民の聞きたいこと、見たいことを反映するのがマスコミでもある。福知山線の電車事故で「あんたらみんなクビや」「もうええわ、社長を呼んで」とJR西日本に噛み付いた記者には明らかな違和感を禁じえなかったが、読者の気持を背負って代弁しているとの想いがそこまで記者を駆り立てるのだろうか。とすれば、言わせているのは、マスコミのパフォーマンスにそこまで期待しているニュースの消費者であるともいわねばならないか。消費者の期待感によって増幅されているかも知れない、記者の大きな正義感を見せつけられてしまうと、それはそれで怖い。

極東ブログが朝日新聞「虚偽メモ」事件をじわりじわりと分析し、切られる地方の人間がいる一方で、守られる東京の人間がいる可能性を示唆していた。ああ、そういうことかもしれないと思ってしまう。

朝日新聞の記者と10分間位しゃべったことが過去に1度だけある。大学5年目の夏に、節操無く就職活動をしていた時、筆記試験をやった次の面接時の試験官の記者は、私が着席するやいなや、こちらの顔を見るよりも、履歴書や志望動機の書いた用紙を赤鉛筆を引きながら目を皿のようにして読んでいた。ほんの十数秒の出来事であったが、あれは誤字探しの校正をしてたのか。初対面の目の前でいきなり赤鉛筆を引きまくる大人の姿にびびった。次に衝撃的だったのは相手の質問である。「あなたの知性はどうなんですか?」確かそんな問いだったと記憶するが、何と答えたのかは覚えていない。想定問答対策など何もない、馬鹿な私の入社試験はそこまでで終わった。独特の猛烈な烈しさの中で揉まれている、プライドの高い人達なのかなあと感じつつ帰ってきた。あのときほんの少しだけ覗いたマスコミの内側の印象の記憶は、冒頭の記者クラブでの様子や若手記者の懲戒解雇のニュースに重なっている。
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by phasegawa | 2005-09-02 06:50 | diary