長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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<   2005年 04月 ( 13 )   > この月の画像一覧

カーブの記憶

死んでたかも知れない、という思い出が18の時にある。
当時、移動の足はもっぱらホンダのXL250Sというオフロードバイクだった。日中、明治通りを新宿陸橋下で信号待ちした後、信号が青に変わり千駄ヶ谷方面に向けて何も考えずにダッシュしたところ、加速し過ぎたために道なりの左カーブを曲がりきれずに対向車線に飛び出し、そのまま向こうの今の高島屋側の歩道まで乗り上げてしまったのである。対向車がいたらおしまいだった。バイクでは、他にもヒヤッとした経験は数知れず、実際大怪我したこともある。渋滞することがなく、肌で風を感じる爽快感はたまらないのだが、あの乗り物はどうにも危険と隣合わせである。ライダー達はそれを承知し、多くはそのスリルに快感さえ覚えている。

しかしながら、そんな命知らずな振る舞いに縁が無く、絶対に危ない所に近付こうとせず、酒も煙草もやらない人であっても、天災や事故に遭遇してしまう。ごく普通の日常生活を送っていた人達が、普段通りに朝起きて、家を出て、何気なく電車に乗っただけなのに、あっと思う間もなく重い金属に押し潰されて死んでしまった。まさかそんなふうにして自分の一生が終わろうとは寸前まで何の予感もなかっただろうに。

私のお迎えはいつになるだろうか。明日の朝かも知れない。やり残したことは・・・。

(追記:高田氏による6年前の新聞記事を紹介する書き込みを見つけて驚く。)
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by phasegawa | 2005-04-26 21:34 | diary

長谷川耕造氏の苦笑い

苗字と趣味のマラソンが私と共通する長谷川耕造社長のインタビュー記事が今朝の日経に出ていた。

前職時代、この社長に何とかして会えないものかと南青山のグローバルダイニングオフィスに足繁く通ったり、熱烈なラブレターを書いてみたりとあの手この手を考えたものだったが、結局願いは叶わなかった。その後、いつだったか偶然NOBU TOKYOで出くわしたことがあったのだが、想像通りの強いオーラを発する人だった。

経営は透明が一番、ということで、会社の意思決定を行う会議は店長会議の多数決のみ。社長も1票しか議決権を持たない。店長の給料は売上連動、異動は立候補制。役員から社員まで全員の評価も給与も完全公開。実力と実績がすべてというシンプルな社風。これで強い企業にならない筈がない。また、こういうプレッシャーのキツそうな企業は離職者が後を絶たないであろうことも想像に難くない。

記事は、週一企画の『私の苦笑い』であり、1999年12月に会社が上場した後の1年間に計46人の会社幹部のうち4割の18人もが退社してしまって慌てたという話であった。結果的に空いたポストを社内公募しているうちに3年ほどでダメージから回復したというのだが、長谷川氏はこれを「苦笑い」ではあっても「失敗談」とは言わない。優秀な人間ほど辞めやすく独立しやすいものであり、独立組が今もそれぞれの店を続けているのであれば、「成功談」なのだと言う。結果論の面もあるにしろ、「日本的家族経営」よりも「若い野心を最大限に尊重したい」という語り口は強弁とも思えず清々しい。真似できそうにはないが、明解さが好印象の経営者である。

「―グローバルダイニング社では、徹底した実力主義による経営が進められていると伺っています。毎日が競争で、周りはみんなライバルだと、人間関係がぎくしゃくしてくるのではないかと思いますが、会社内での雰囲気は、どのような感じなのでしょうか?

『1部、2部、3部とあって、毎年入れ替え戦をやるような、プロのスポーツリーグを運営している感じに近いですね。毎日行われるゲームの中で、本当に自分の力を上げたいと思う人だけが集まればいい。スポーツのようにフェアに競い合えば、人間関係がぎくしゃくするようなことはないと思います。
世の中は競争で、それに負けたら会社は潰れてしまうわけです。競争は言い換えればチャレンジすること。それこそが生の証だと思うんですよ。人間が生きている間は、心臓が、この筋肉の塊がずっとチャレンジし続けているわけで、心臓が止まったら「死」を迎えるわけです。そもそも競争って本当は楽しいことなんじゃないのって僕は思います。何か好きなことにチャレンジしていれば、みんな目がキラキラ輝いてくるし、人生を楽しく生きるための道具になるじゃないですか。ビジネスでも、スポーツでも、趣味でも何でもいい。どうしても解けないゲームがあって、それをなんとか解いてやろうとチャレンジするのは、ゲームとの競争でしょう。そういうふうに、僕らは接客が好きで、みんなで楽しく競争して、食いぶちもちゃんと稼げる会社にしたいと思っています。』」
早稲田大学学生誌『新鐘』No.70校友インタビューより
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by phasegawa | 2005-04-25 15:47 | review

56'31"

気温16℃。往路29'09"、復路27'22"。日曜の夕方、身体が重く感じたのは、この土日での育児疲れのせいだ。妻が、「みんなー、パパのお仕事の邪魔しちゃだめよー、一緒にお昼寝しましょー。」と言ってくれたのはありがたいのだが、自分一人だけ早々に眠りこけてしまい、結局私が寝つかないガキ共の相手をしていたりする。長女は自分からトイレに駆け込めるようになったが、便器でなく床に放尿している。なぜだ?!
おそらく私ほどアンパンマンに精通した30男もそうそういるまい。長女のお気に入りはロールパンナである。ジャムおじさんが真心草のエキスと共にパン生地をこねている隙にバイキンマンがばい菌草のエキスを混入させたことが原因で良い心と悪い心を持ち合わせてしまった二重人格者、また妹のメロンパンナの無垢で献身的な愛情に対しても素直に心を開こうとはしないヒッキーなキャラクターはいかにも現代的だ。こういう設定を考えつく、やなせたかしは大したものと思う。太陽のビジュアルを白と黄色と緑で描いているのもユニークだ。彼の故郷の高知で見る太陽はこうなのか。私が四国の中では高知へ行ってみたい理由の一つは人口5,600人の香北町にあるアンパンマンミュージアムの存在である。
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by phasegawa | 2005-04-24 18:00 | run

AdobeとMacromedia

この機会にちょっと調べてみた。
アドビの2004年11月通期が年商1,667百万ドル、営業利益592百万ドル、純利益450百万ドル、従業員数3,848人。営業利益率36%。1人あたり年商433千ドル/人。
マクロメディアの2004年3月通期が年商370百万ドル、営業利益49百万ドル、純利益41百万ドル、従業員数1,213人。営業利益率13%。1人あたり年商305千ドル/人。
34億ドルという買収額は、マクロメディアの年商の9倍、営業利益の69倍にあたる。両社の四半期毎の売上と純利益の推移がこんな感じ。
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マクロメディアが悪い訳でもないが、アドビの収益性と成長性に比べると見劣りするのは否めない。
アドビの売上の内訳は、最近4年で大きく変わった。セグメント分けが大きく3つになされ、Digital Imaging & Videoが年率3%の減少、Creative Professional が年率8%の増加、Intelligent Documentsが年率27%の増加。直近の2005/2四半期では全体の売上473百万ドルに対し、Intelligent Documentsの売上が185百万ドルと最大のウェイトを占めるまでになっている。売上拡大の主因は企業向けのPDFビジネスいうことになる。まだまだ普及途上という気はするから、鼻息も荒くなるのだろうか。XMLに関する話題はこちらにあった。
ちなみに、昨年暮れにライブドアが230億円で買った弥生が、年商66億円、営業利益25億円、従業員313名で、買収額は年商の3倍、営業利益の9倍だった。(出典:アドビマクロメディア弥生)

ところで、昨年のP&GやAppleに続いてIBMも来月で東証での上場を廃止してしまう。
外国企業がどんどん日本の資本市場から去って行き、20年近く前の水準まで逆戻りになる。ニッポン放送騒動をきっかけに外国企業への株式交換適用を1年遅らせることにしたが、当の外国人も、アドビもライブドアも重宝した同方式による買収を日本企業に対して使うことに関心を失いつつあるようだ。日本の企業の将来性と市場の合理性について悲観されたみたいで淋しい。
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by phasegawa | 2005-04-21 01:26 | issue

最近の日経文化面

この3ケ月程の日経「私の履歴書」は迫力がある。2月は、95歳になっても「私には『引退』という言葉はない」と言い放つピーター・ドラッカー。ウィーンの役人の家に生まれ、幼少期からフロイトやトーマス・マンと親交を持ち、ハプスブルグ家の凋落やナチスの台頭を肌身で体験、新聞社の見習い編集者からチャンスをつかんで文筆家、コンサルタントとして頭角を現して行く様は、現代経営学の父の名に相応しく興味深かった。
3月は、免疫学者、石坂公成。「基礎科学者はたとえ何かの発見をしても、それは元々自然がつくったものである。でも、自然のすばらしさは感激に値する。基礎科学者は誰もほめてくれなくても自然の美を発見したことに満足なのである。」、「英語で嘘をつくことができないので、嘘をつくことを忘れてしまった。照子の場合は正直の上に"ばか"がつく。幸いにして正直であることは科学者にとって最も大切な資質であった。」終盤に語られた夫婦愛はあまりに美しく、思わず同氏の著書が読みたくなったのだが、あいにく品切れのようだ。
今月は、農民県新潟では珍しい起業家である、ヨネックス創業者の米山稔。家業の下駄屋から魚網の浮き作りに進み、浮きが桐材からプラスチック製に移行すると、バトミントンのラケット作りに進出。OEM先の倒産、本社工場の全焼といった苦難を乗り越えて日本一、そして世界へ、というところまで話は進んでいる。
さて、そんな感動の連載から距離にしてわずか7cmしか離れていないスペースで、ネチネチとスケベエネルギーを発散し続けているのが「アイルケ」こと渡辺淳一のエロ小説である。偉大な「私の履歴書」執筆者に対してあまりに不遜な行為ではないかと気が気でないのだが、読者からのクレームはないのだろうか。もっとも、以前にも言及してしているが、結局私も毎日欠かさず読み耽けてしまっており、己のスケベさが恥ずかしい。
ところが、そんな羞恥心を爽やかに吹き飛ばしてくれる書き込みを見つけた。日経読者なら笑えるんでないか。That is 「なりきり愛の流刑地」。
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by phasegawa | 2005-04-18 00:01 | review

51'07"

気温18-19℃。往路26'45"、復路24'22"。ベストタイムまであと6秒、復路に限れば記録更新となった。フルマラソンから4週間経ち、膝や脛の痛みは完全に消え、信号運にも恵まれた。その荒川マラソンの記録証が届く。完走者は13,889人。完走率96.4%。私は、一般男子30歳台の部において2847人中2152位。下位1/4に属していることになる。当日やはり出走はしたものの行きも帰りも現地でも全くの別行動を取った妻が5km一般女子の部において32'29"で528人中396位。「あんたワタシより全然ダメじゃない」とけなされて立つ瀬がない。
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by phasegawa | 2005-04-17 13:56 | run

コロコロと

ここ2年ほど付き合いのある方を指して「言うことがコロコロ変わると周囲に評される人」と言及してしまったが、当人にとっては、ごく当たり前のことであったかも知れない。
前例主義の役人仕事であるならばともかく、商売の世界であれば、市場は常に変化し続けているのであり、昨日までの「買い」を今日「売り」と判断できないと負け、ということは何ら不思議な話ではない。ケインズが「美人投票」と称したように、1人の力では動かせないのが市場である。自分の中に確固たる美人像のイメージを持っているか否かはどうでもよく、他人が誰を美人と思うか、で値段が動くのが相場なのだ。気まぐれな人の心理によって織り成された得体の知れない集合であるところの市場を相手にする時、芸能人の素の人間性がどうこうというより、作り上げられ、祭り上げられた虚像に意味を見出さねばならなかったりするのである。昔、仕えた銀行出身の上司も「朝令暮改が俺の本懐だ」が口癖だった。以前、ここの冒頭で書いたのと同様、他人のことを優柔不断のように指摘する時、言っている自分も自問自答する必要があるかと思った。自分自身の優柔不断さに対する自覚の有無もさることながら、自分が他人の判断の変化に振り回されていると感じるとすれば、それは、自分が現実を見極める理性や情報収集力を持ち合わせていないからではないか。世の動きの速さについていけない自身の愚鈍さ故なのではないかと。
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by phasegawa | 2005-04-16 23:36 | issue

三吉屋

私用で新潟に半日赴く。空いた時間で元実家の隣の隣の町内の三吉屋でラーメンをすする。500円。うまい。
「- 二代目主人が創業以来変わらぬ味を守る -
新潟市内には屋台にルーツを持つアッサリ醤油ラーメンの店が多いが、ここはその代表格。まさに昔ながらの中華そばといった趣。インパクトにはかけるが郷愁を誘いしみじみと美味く、毎日食べても飽きのこない味だ。麺は28番の切り歯を使った極細タイプ。切り歯とは製麺機に据えられたカッターのようなもので、帯状の麺生地をカットして麺にする役割を果たす。この数字が増えるほど麺が細かくなるが、そうめんの太さが約30番くらいと言えば、どれほどの細さか想像できよう。若干柔らかめで頼りない印象を受けるが、スルスルと喉の通りがよく、強めのウェーブがかかっているのでスープもタップリ絡めてくれる。丼の底まで見えそうな澄み切ったスープは醤油が立ちすぎず、淡泊ながら豚の旨味がしっかり感じられて深みがある。具のチャーシューやメンマも薄味で、全てが突出しない、抑制の美味を実践する店といえよう。麺の細さとしては、これが限界とまで言われる極細麺を使用。ゆでに細心の注意が必要とされるこの麺を、昔ながらの煮干し風味アッサリスープで食わせる新潟ラーメンの原型。」(Week2002年12月21日号より)
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by phasegawa | 2005-04-15 22:02 | diary

54'53"

往路27'22"、復路27'31"。気温20℃と暑く、半袖だがサウナに入ったように汗をかく。隅田川は、私も昨日誘いがかかったのだが、強風の中、花見の舟遊び客が多かった。こんなに船が多いのは初めてだったかも。いつもと少しばかりコースを変え、新川公園で花吹雪舞い散る桜並木のトンネルをくぐってみた。
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by phasegawa | 2005-04-10 18:20 | run

会議の感想

オペレーションは改善されてきているようだが、決算速報を出す精度が低いのは相変わらずのようだった。
現状の業績の把握すら覚束ない中小企業が上場を云々するのは順序が逆である。2000年に東証マザーズがスタートしたあたりで会社の体をなしていない弱小企業でも運良く資金調達を果たせたことがあったが、その後大部分が消えてなくなった。いずれまともな企業になれる可能性があったにしても、分不相応な超拡大主義事業計画を打ち上げてみたり、IRと言ってはどうでもいいリリースをスパムのように流してみたり、見苦しい厚化粧に精を出したり、結局IT相場の終焉と共に多くの企業のメッキが剥がれ市場退出を宣告されてゴミとなった。上場しない方が良い企業になっていたかも知れない。それでも、生き残るしぶといゴミもいるので、ならば俺だって、と思うゴミはなかなか減らない。「この会社は、資金繰りの都合上、市場からの調達以外に生き残りの道が残されていない切羽詰まった状況なのではないか。」と見られてしまったら、誰もそんな会社の株を買うとは思えないのに。大きなプロジェクトを成し遂げるために背水の陣の覚悟を持つのは何につけ意味があることなのかも知れないが、一方で、なにがなんでも上場、と選択肢を絞ることで、引っ込みがつかなくなるリスクは増して行く。
業績さえ良ければ多くの課題は乗り越えられるはずなだけに、当たり前だがそれがわからないほど怖いことはない。経営者が儲かっているかどうかを知らずに経営しているとすれば、高速道路で目をつぶって車を運転しているような自殺行為だ。そんな車に同乗しつつ呑気におとなしくしているなら、衝突事故で死んでも誰も文句は言えまい。
会社の存続を肯定するなら、儲かっているはずという希望的観測や無関心を改めた方がいい。儲かっているはず、の行き着く先は、儲かっていることにしておこう、といった問題先送りや粉飾行為につながりかねない。自分達のやっていることに自信を持つことは大事だが、間違っていないかどうかを不断にチェックしようとする危機意識も劣らず欠かせない。
儲かっているかどうかは自分の知ったことではない。自分は言われたことをしっかりこなしている。儲かっていないとすれば、自分ではどうしようもないことが原因なのだ、という責任転嫁も短期的に自分を正当化できたとしても、長期的には会社のためにならず、引いては自分のためにもならない。企業のあらゆる可能性を吟味したら固定費は存在しないはずであり、売上が足りない際の合理化対象に聖域はない。
会社が儲かっているかどうかにもっと多くの人達の注意が注がれて欲しいと願う。どんなにうるさく騒ごうとも騒ぎ過ぎということはないと思う。会社の規模が大きくなるほど、判断の遅れによる損失も大きくなる。説明責任を負う側も、不特定多数の一般株主に対して経営内容を開示する義務を背負おうというのだから、誰に対しても緊張感を持って明快な説明ができないといけない。社員にすらわかりにくい話をどうして社外の人が理解できよう。情報漏洩とかインサイダーとかを気にする以前の問題ではないか。
会社の方針のわかりにくさ、上司の指図に対する疑問、目指すべき目標、待遇に対する不満、そうしたモヤモヤを、「で、当社の現状の利益、直近の試算表は?」、「出てこないのは数字が悪いからではないの?」と誰彼となく質問することから糸口を見つけたらいい。自分のパフォーマンスの低さは棚に上げつつ、私自身もそうしているつもりだ。
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by phasegawa | 2005-04-09 23:00 | business