長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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商標商売

どうもいい印象がない。特許庁には何度も足を運んだが、なぜあんなにも金と時間がかかるのか。必ず最初は出願を拒絶する仕組みなんて弁理士を儲けさせる構造でなくしてなんなのだろう。当社でもこれまで商標には散々金を投じてきた。商売継続のための安心を買うものなのかも知れないが、それにしても金額の大きさを考えると、そのコストに見合うメリットを享受できてきたかというととてもそんな気はしない。要はビジネスセンスが無かったとうことなのだけれど。そこへきて物産、LOHASブランド管理のニュース。私も自社本の帯コピーでまんまと使っていたぞ。

大西さんは、「怪しいものほどキレイな言葉や理念で飾られる」、「社会全体が情報過多、情報洪水のなかで、社会がそういった煽りに対する免疫力を失ってきているのじゃないかと感じる」と語り、そもそも世界一のエネルギー浪費国のアメリカ人が言うLOHASってどうよ、と書いている。

いかにも商社のやりそうなことか。煽りの一翼を担ったという電通の人によれば、日本人の3割がLOHAS層らしい。それだけの層をカバーするイメージの商標なら強力だ。さしずめ「健康志向」や「産地直送」、「がんばれニッポン」でブランドを確立して他社を排除するようなものか。ん、なんか変だ。

R30氏ブログのコメント欄によれば、商標を取りゃあいいって訳でもないようだ。

「商標法第26条
商標権の効力は、次に掲げる商標(他の商標の一部となつているものを含む。)には、及ばない。
2.当該指定商品若しくはこれに類似する商品の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。次号において同じ。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期又は当該指定商品に類似する役務の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する商標

すなわち、商標権ってのはマスメディアに露出しまくりで有名になりすぎて「普通名称化」になったら、もはやその効力が制限されてしまうわけなんですよ。例えば、デジカメ、万歩計とかもある特定の企業が持っている商標権なんだけど、もはや普通名称化してしまって商標権を持っている企業は権利行使できない。
だから、商標権を持つ企業はテレビや雑誌等で自社の商標権が「普通名称」として使われることを極端に嫌う。自社の商標権が普通名称として使われていたら、まず抗議を入れるね。で、ロハスってもはや普通名称になりつつあるじゃん。ほとんどの人が「ロハスって商標権を三井物産やらソトコトやら「のみ」がブランドとして使っている」って思っていない時点でアウト(この「のみ」が重要ね)。マスメディアがロハスをブームと囃し立て普遍的なものとして使いまくったせいで、もはやロハスという言葉は大衆のものになっちゃったんだよ。
なので、「自分たちでバズワードを煽っておいて、十分広まったところで「実はそれうちの商標ですが」というわけか。」なんてありえない。商標権の管理のイロハの逆をまっしぐらなくらいありえない。」

そういえば、「阪神優勝」商標も結局無効になっていた。騒動に懲りた阪神が「そらそうよ」で商標登録検討というのは本当に保全という意味合いなのか。

それにしても、登録が認められたとはいえ、これまでのソトコトの扱いがあったところに商標登録の行為が周知の事実になった時点で批判を浴びるであろう行動をどうしてとるのだろう。ロハスの前は「スローライフ」で取得を狙っていたのだとか。やっぱりあれか。人の善意を利用して不当に金儲けを企むアコギな連中に悪用されないために自分達が権利の安全を確保しておきましたってとこか。「NPO」や「ボランティア」の商標を取った角川も同様だったか。エイベックスの図形商標出願は弁解の余地無しだったけど。まあ、話題になるだけでもうらやましい気持もなくはない。どうも商標とっといてあーよかった、という話を寡聞にして聞かない。
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by phasegawa | 2005-12-16 23:53 | issue