長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

オランダにて

仕事の出張ついでに初めてアムステルダムの街をブラブラした。オランダは、私にとってヨーロッパで5番目に訪問した国となった。これまでは、日本にどんたく(蘭語で日曜日)をもたらした、17世紀が全盛だった国、やたら身体がデカイ国民という位の印象しかなかったが、今回はっきり自覚させられたのが、この国の合理性尊重の風土である。例えば、街を歩いて気付いた点はこんなところ。

・中央駅に夜8時頃に到着したのだが、駅前に人は多いのに日本の平均的な私鉄沿線の駅前の街灯に比べても、闇のような暗さだった。
・英語がよく通じる。公共の看板など、ドイツでは第一にドイツ語、第二に英語だったのが、オランダでは第一が英語になる。客とみればほぼ誰に対しても、最初から「ハロー」と英語で話しかけているようだ。
・街の真ん中の広場には移動式の遊園地が滞在中であり、古風な王宮の隣でけたたましいダンス音楽とともに観覧車が回っていた。
・自転車大活躍。自転車道がよく整備されている。
・最高級デパートといえども、品揃えが豪華という感じではなかった。

そういえば、go Dutchと言えば、割り勘であり、ケチはオランダ人の代名詞だった。だが、ケチではあってもできることは幅広い。

・16歳から酒も煙草もドラッグもOK。全てのクスリが合法という訳でもないのだろうが、クスリ売人達による積極的な営業活動、交渉なのか怪しげな言い争いやラリッた顔での吸引行為が街中で自然に見られる。
・同性愛、安楽死、OK。
・飾り窓システム。100軒位はひしめくのか、ずらり居並ぶウィンドウ越しに当人同士が一対一で交渉する。場所は、街の中心、14世紀建立の威厳ある教会の目の前に軒を並べている。ヤクザみたいな女衒衆は介在していない(と思う)。観光客風情の3割位はおばさん達を含む女性客で、グッズ屋や本番劇場が乱立するエリアでもキャッキャッと面白がって覗いている。

ある意味歌舞伎町より生々しく強烈なのだが、特別治安が悪い訳ではないようだ。節度と自己責任とが徹底しているということなのか。とらわれないという意味では、dutch wifeなんて合理性の塊みたいな発明かも知れない。歴史的にも、ベネルクス3国の親密度は高く、EU統合も引っ張ってきたことになる。ポンドがユーロになる日なんて来るのだろうか。

観光地としては、アンネ・フランクの隠れ家やレンブラント、フェルメール、ゴッホの絵など見る。運河は想像以上に綺麗だった。駅の後は海、前は運河で一回り小さくした東京駅が池に浮いているよう。私が生まれる前の実家の目の前も運河であり、街の縦横に堀が流れる様は水の都と呼ばれた由縁だが今は陰も形もなく、アムステルダムの偉容は羨ましかった。

旅の最後に大失敗。帰りの飛行機に乗り遅れるという前代未聞のミスを犯してしまう。考えてみれば、オランダを夕方に出て翌日の朝に日本に着いてる訳がなかったのに。自由の街を謳歌し過ぎてボケたせいか、よほど帰国がためらわれたのか。慌しくいくつかの選択肢を検討した後、乗り遅れること3時間、日曜の17時にアムスを経ち、上海経由で19時間、予定より10時間遅く、先程、月曜の18時に成田に着く。

さて、明日からは日本。1週間、エネルギッシュでタフな外国人達と接していたら、自分一人の存在が何だかとても小さく頼りなく思えてきた。自由なオランダ人に比べたら、今の自分の姿勢が窮屈に思えてきた。やりたいことを好きなだけやりぬきたい。さしあたっては、目先の仕事を全力で片付けよう。
[PR]
by PHASEGAWA | 2005-10-24 22:11 | diary