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長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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出社したくない朝

何度も言っている話だけれどしつこく言う。朝起きたら体調が悪い。で、休むべく会社に電話する。そこで電話に出た同僚に「今日具合悪いから、休むって言っておいて」と告げる。私はこの行為が嫌いだ。

電車の遅れであればまだともかく、急な発病の原因には本人の不注意もあったはずである。私用で事前に有休申請をするよりはるかに会社に迷惑を掛けているとも言える、ミスである。それを上司に直接にではなく、伝言で伝えようという神経ではその人の責任感が疑われる。どんなに気をつけていたって病気になったり怪我をしたりすることはあるのだし、救急車で運ばれている最中とか、家族が危篤で、といった事態もありうるのであり、あんまりやかましく注文したい訳ではない。ただ、仕事にミスはつきものであり、いざミスをした際のその人の顧客や周囲に対する姿勢全般につながってくるのではないかと心配になってしまうのだ。

自分が犯したミスを報告しないで済むならできればそうしたいのは自然なことと思う。それは、悪気があるというほどでもないのかも知れないが、内心どこかに自分のミスが周囲や上司に気付かれなかったらいいのに、叱言を言われたくないな、と願う気持があるからではないか。しかし、それは会社に対する背信であるだけでなく、自分自身に対するごまかしである。自分と正面から向き合わない人間は反省ができないので、成長がない。都合の悪い話を隠そうとする奴というレッテルを一度貼られてしまうと、信頼回復には時間がかかるだろう。結局困るのは自分なのだ。ミスをしたりうまくいかない時にこそ、その人の性格が表れる。バツの悪い話から逃げない強さを持って欲しい。

人生いろいろあるから、ある朝、会社を休みたくなることもあるだろう。だが、だからこそ、伝言やメールで済ませるべき話ではないのではないか。具合の悪そうな声を電話越しではなく人伝に聞いた上司は、それだけで休む理由をいぶかしむかも知れない。休む人間の良心を信じるのならば、伝言にしている時点で仮病ではないと言っているようなものなのかも知れないが、いずれにしろ自分の言動が受け手にとんでもない解釈を与えることがあるものだ。仮病を使うにしても直接に、肉声で、一番緊張する相手に嘘を伝えて乗り切って欲しい。嫌な相手に嫌な言いにくい話で対峙する経験は貴重であると思う。小心者の私もチョードキドキしながらくぐり抜けてきた。
by phasegawa | 2005-10-08 17:58 | business