長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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女心とは

「あなたは女心がわかっていない」とSさんに言われて返答に窮してしまった。いかにもその通りなのだと思う。妻にもよく「どうしてアンタという男はそう配慮がないの?馬鹿なの?ダサイの?」と罵られている。年配者から「近頃の若いもんはなっとらん」、イスラム教の人から「異教徒は信用できない」などと言われるのも、なかなか言い返せるものではないが、女性から「男にはわからない」と指摘されるのも、まったく言葉を失ってしまう。

しかし、では男心がわかるかというとそれも覚束ない。近所のレンタルビデオ屋には仁侠映画がズラリと並ぶし、コンビニではLEON、UOMOやワルの本を見かけるが、私の手はなかなか伸びない。スケベ心は理解できるものの、ストーカーの気持とか、監禁して首輪させて「御主人様」と呼ばせて悦に入る者の気持とかは、すんなりとは共感のイメージを持てない。

恋愛のトキメキ体験とは随分遠ざかっていることを認めない訳にはいかない。「仕事50%、友達30%、恋愛20%、頑張る!」と言ってた人がいたが、後ろの2つがどういうものだったが、とうの昔に忘れてしまった気がする。これでも10年ちょっと前には、彼女のことを想うあまり翌日仕事なのに一睡もできないこともあったものだが、今では隣の妻のいびきや猿の奇声のお蔭かどうか、そんな甘く切ない夜とは無縁になって久しい。

妻は会社の一大プロジェクトが終了したそうで、打ち上げ会ということで朝まで赤坂と六本木の飲み屋を何軒も梯子してきて上機嫌だった。彼女は常々「女は40歳過ぎたら生きてる価値がないのよ」と言う。じゃあ、あんたの場合はどうすんだい?と思うが、できるだけの努力をして老け込むスピードを遅らせたいらしい。自分より若い男と遊ぶ時間も大事なようだ。まあ、とりあえず、痩せようか、というのが一致した意見になっている。

女は愚かと思う。アンケートで、好きな男のタイプに「誠実な人」、嫌いな男のタイプに「しつこい人」という回答がよく上位にあるが、両者の違いがどこにあるというのか。男が同じ求愛行動をとっていても、それが、大吉にも凶にもなりうる。結局、誰でもいいんじゃん。初対面の人には言えないが、妻や親しい女性(って誰だ?)にはすぐ言葉に出してしまう。土台アホな生物なんだから理解できなくたって仕方ないじゃないかという、開きなおった気持がある。もっとも、男も情けないほどまったく愚かな獣だとも自認しているので、どっちもどっちということになる。

男にしろ、女にしろ、私が好きなタイプは、欲張りで、かつ自分を知っている人である。なお、私が極度の面食いであるとする説もあるのだが、それを頑強に主張するのは妻のみである。以前、他人についてコメントするときにありがちなことを書いたが、自分についてのコメントというのもなかなかに難しい。「こういう私」と言われても、実際には逆としか思えない場合もある。「私には思いやりの心があります」などと堂々と宣言されると、ひねくれた私は反射的にその逆の可能性に含みをもたせて頭にファイリングしてしまう。

たぶんわかってないのにわかったつもりになってしまうことが怖いのだ。欲望が大きいほど己を鼓舞できる原動力になるだろうが、自分の想いの実現のためには、周りを知った上で自分を肯定も否定もする葛藤を経て極めないといけない。どうみても自らを熟知しきり、大きな欲を確かに現実化できている、という人に出会えると、心から尊敬してしまう。

私はというと、わからないことを深く探求する脳力はないくせに、わかりきったことや些細なことをああでもない、こうでもないと往生際悪くブツブツ・ウジウジしたりしている訳だが、何をどうこねくり回して言い訳しようとしてみても、女心はわからないし、モテない、という絶望的な現実はいかんともしがたい。
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by phasegawa | 2005-08-27 23:30 | issue