長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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稟議書など

6月に代表者印押印等申請書が導入され、その後、今更ながら、稟議書制度が開始された。続いて、同時にプロジェクト申請書だ、スケジュール管理表だ、と何らかのプロジェクトに着手するにあたっての必要書類が猛烈に増えようとしている。

当社の規模でも重要な投資案件の意思決定プロセスについては書面でファイリングしていかねばならぬ点は理解できる。しかし、稟議というのは、会議を開く手間を省くために、代わりに懸案事項を書面にして持ち回りで回覧し、決裁しようというものだ。

本来は、まず会議資料としてプロジェクト概要書なり、マーケティングデータなり、予算なり、スケジュールなり、精緻なものを用意し、プレゼンがあり、質疑応答があり、議論が重ねられて合議に至り、その議事録が残る方が望ましいのだ。以前、良い会社の条件とは良い会議が実現できていること、と書いたのだが、では良い稟議書が保存されていれば、良い会議運営の代わりになるかというとそうは言えないと思う。

いわんや、投資の可否について、先に話が進んでしまい、後付けで形式的な書式としての稟議書を残しているようでは誰のための書類かわからない。

はるか昔に聞かされ、今でも頭でイメージしているのが「樽の話」だ。樽の中に水を注ぎ入れる際、たとえ大きな樽であっても、樽の横板に穴や傷があると、そこから水が流れ出て、その位置以上にはいくら上から水を注いでも樽の水位は上がらない。つまり、営業なり、広報なり、商品力なり、管理なり、それぞれがいくら優れていてもどれか一つが欠ければそれが足を引っ張るし、どれか一つが突出していてもそれが無駄になりかない。企業というものは全体のバランスを考えないといけないのである。

会計士が変なこと言っていた。
「気になるのは、製造冊数の見極めですが、合理的な販売可能性を検討した冊数になってますでしょうか?」
どこの会社が「ウチは合理的じゃないんですわ」と言うもんかい。企業は、規模や成長段階やその時々の環境次第で、朝令暮改の優先順位があって、あまりに管理のための管理みたいな必要度の低い書類をわざわざ残してたら、時間の無駄、というか潰れてしまうこともあるものだ。形式を重んじる会計士を納得させるための建前論ではなく、実質的に必要にして十分な検討をした上で、意思決定をしている、と胸を張って言えるようでいたい。
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by phasegawa | 2005-08-24 07:59 | business