長谷川新多郎の備忘録。最近は写真中心。


by phasegawa
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長谷川耕造氏の苦笑い

苗字と趣味のマラソンが私と共通する長谷川耕造社長のインタビュー記事が今朝の日経に出ていた。

前職時代、この社長に何とかして会えないものかと南青山のグローバルダイニングオフィスに足繁く通ったり、熱烈なラブレターを書いてみたりとあの手この手を考えたものだったが、結局願いは叶わなかった。その後、いつだったか偶然NOBU TOKYOで出くわしたことがあったのだが、想像通りの強いオーラを発する人だった。

経営は透明が一番、ということで、会社の意思決定を行う会議は店長会議の多数決のみ。社長も1票しか議決権を持たない。店長の給料は売上連動、異動は立候補制。役員から社員まで全員の評価も給与も完全公開。実力と実績がすべてというシンプルな社風。これで強い企業にならない筈がない。また、こういうプレッシャーのキツそうな企業は離職者が後を絶たないであろうことも想像に難くない。

記事は、週一企画の『私の苦笑い』であり、1999年12月に会社が上場した後の1年間に計46人の会社幹部のうち4割の18人もが退社してしまって慌てたという話であった。結果的に空いたポストを社内公募しているうちに3年ほどでダメージから回復したというのだが、長谷川氏はこれを「苦笑い」ではあっても「失敗談」とは言わない。優秀な人間ほど辞めやすく独立しやすいものであり、独立組が今もそれぞれの店を続けているのであれば、「成功談」なのだと言う。結果論の面もあるにしろ、「日本的家族経営」よりも「若い野心を最大限に尊重したい」という語り口は強弁とも思えず清々しい。真似できそうにはないが、明解さが好印象の経営者である。

「―グローバルダイニング社では、徹底した実力主義による経営が進められていると伺っています。毎日が競争で、周りはみんなライバルだと、人間関係がぎくしゃくしてくるのではないかと思いますが、会社内での雰囲気は、どのような感じなのでしょうか?

『1部、2部、3部とあって、毎年入れ替え戦をやるような、プロのスポーツリーグを運営している感じに近いですね。毎日行われるゲームの中で、本当に自分の力を上げたいと思う人だけが集まればいい。スポーツのようにフェアに競い合えば、人間関係がぎくしゃくするようなことはないと思います。
世の中は競争で、それに負けたら会社は潰れてしまうわけです。競争は言い換えればチャレンジすること。それこそが生の証だと思うんですよ。人間が生きている間は、心臓が、この筋肉の塊がずっとチャレンジし続けているわけで、心臓が止まったら「死」を迎えるわけです。そもそも競争って本当は楽しいことなんじゃないのって僕は思います。何か好きなことにチャレンジしていれば、みんな目がキラキラ輝いてくるし、人生を楽しく生きるための道具になるじゃないですか。ビジネスでも、スポーツでも、趣味でも何でもいい。どうしても解けないゲームがあって、それをなんとか解いてやろうとチャレンジするのは、ゲームとの競争でしょう。そういうふうに、僕らは接客が好きで、みんなで楽しく競争して、食いぶちもちゃんと稼げる会社にしたいと思っています。』」
早稲田大学学生誌『新鐘』No.70校友インタビューより
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by phasegawa | 2005-04-25 15:47 | review